今日2015年11月5日を、どれだけ多くの人が喜びいっぱいの思いで迎えたでしょうか。東京・渋谷区で、日本初の「パートナーシップ証明書」の交付が始まりました。
条例が可決された今年の3月は、ちょうどこの映画が渋谷で上映されていました。
明日11月6日まで、東京の早稲田松竹でも観ることができます。
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『イミテーション・ゲーム / エニグマと天才数学者の秘密』その1
(原題:The Imitation Game/2014年/米英合作)
舞台は第二次世界大戦時の英国。
このヨーロッパの島国がドイツ軍に勝利するまでの道のりに欠かせない人物のひとりが、数学者・アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)だ。
彼の功績は、ドイツ軍が誇った世界最強の暗号「エニグマ」を解読し、情報戦において英国を勝利に導いたことだけではなかった。終戦後も、彼の存在が私たちの生活に大きな影響を及ぼし続けている。
人工知能(AI)を識別するための「チューリング・テスト」。このチューリングとはは、この映画の主人公・アラン・チューリングのことだ。ゲーム、電子音楽、ロボットなど、コンピューター科学に関わるすべては、彼の研究なしに語ることはできないと言われている。
それだけ偉大な人物が、戦後どのような末路をたどることになったのか……戦争を勝利に導いた彼のその後の人生も、この映画は教えてくれる。
(C) 2014 BBP IMITATION, LLC
戦争は悲しい。第二次世界大戦が何をもたらしたのか、私たちは知らされているはずだ。でも、アラン・チューリングが過ごした戦後もまた、とてつもなく悲しい。もしかしたら、まだ、「戦後」という言葉を使ってはいけないんじゃないだろうか。
私たちは今でも、戦っている。「不平等」と、「偏見」と、「差別」と、「暴力」と、そして私たち人間の心に潜む「弱さ」や「醜さ」と。
アラン・チューリングの功績も人格も葬ってしまった20世紀後半の社会。私たちはその時代から、少しでも前進することができているだろうか。天国の彼に問いたい。
(C) 2014 BBP IMITATION, LLC
<公式サイト>
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
※ 映画館に足を運べない人は、Blu-ray&DVDをぜひ。
<作品情報>
出演:ベネディクト・カンバーバッチ
キーラ・ナイトレイ
マシュー・グード
マーク・ストロング
監督:モルテン・ティルドゥム
脚本:グラハム・ムーア
原作:アンドリュー・ホッジス「Alan Turing : The Enigma」
配給:ギャガ
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