2016年6月13日月曜日

再)わたしはロランス(フランス映画祭2013上映作品)


「プライド月間」という言葉をご存知でしょうか?
差別や偏見、先入観のない社会をめざして、特に、LGBT(またはLGBTILGBTQ)等の人たちが誇りをもって生きることができるようにとの願いが込められた運動です。

この映画を撮ったグザヴィエ・ドラン監督自身も、LGBTです。彼の故郷であるカナダでも、61日から73日まで、トロントで北米最大級のLGBT(またはLGBTILGBTQ)のイベントが開催されています。

そんな中、アメリカ・フロリダ州のナイトクラブが襲撃され、多くの命が奪われたことに大きな怒りを抱きます。

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再)『わたしはロランス』
(原題:Laurence Anyways/2012/カナダ=フランス)


  「ロランス・アリア、あなたは何を求めているの?」
 その問いに主人公は答える。「私が発する言葉を理解し、同じ言葉を話す人を探すこと」

   30歳の誕生日を迎えた国語教師のロランスは、美しい恋人フレッドに打ち明ける。「僕は女になりたい。この体は偽りなんだ」。驚き、怒り、ロランスを激しく非難するフレッドだったが、ロランスの最大の理解者となる決心をするが……
 主人公のロランスを演じるメルヴィル・プポーは、同映画祭で上映された『皇帝と公爵』にも出演する、フランスの名優のひとり。フレッドを演じるスザンヌ・クレマンは、2012年カンヌ国際映画祭のある視点部門において、最優秀女優賞に輝いた。
 そして、ロランスの母親・ジュリエンヌを演じるのは、ナタリー・バイ。心身ともに傷つき、無防備に泣きじゃくるロランスが電話をかけた相手は恋人ではなく、母親のジュリエンヌだった。本編を通して語られるもうひとつのテーマ「親子(母娘)の愛」もまた、もどかしくもいとおしい。



フランス映画祭2013会場で観客のQ&Aに答えるナタリー・バイさん(右)
(左はユニフランス・フィルムズ東京支局長 バレリ=アンヌ・クリステンさん)


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6月末に開催されるフランス映画祭2016でも『ミモザの島に消えた母』等、LGBTの問題を真摯に取り上げた作品が上映されます。
映画そのものは、世の中は変えられません。でも、映画を観て「感動」できる私たちひとりひとりは、小さな一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか。


<本ブログ内リンク>


88回アカデミー賞への願い(LGBTについて)


ケベック発のショートフィルム(グザヴィエ・ドラン主演作品の紹介も)

『トム・アット・ザ・ファーム』
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/tom-la-ferme2013.html

『エレファント・ソング』
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/elephant-song.html



<公式サイト>
フランス映画祭2016 


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